中間材料ーFTA条件クリアの助け舟?(2)

著者:Roy Na

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韓国

韓国では、現時点で15のFTAが締結されています。対ASEAN、対インドFTAを除き、そのほとんどで中間材料に関する原則が規定されています。韓国・チリFTA(第4.4条)、韓国・シンガポールFTA(第4.7条)、韓国・コロンビアFTA(第3.5条)では、「中間材料」 の明記があります。これ以外のオーストラリア、カナダ、中国、ニュージーランド、ベトナム、EUとのFTAでは、文言に明確なガイダンスはありません。ただし、税関のガイダンスでは、中間材料に適用される、韓国FTA関連法「自由貿易協定の実施に関する関税法特例法に関する施行規則」に基づき、この概念が適用できる場合があるとしています。

規定では、韓国・シンガポール原産地規則は、中間材料に従うと定められています。注意点として、FTAにおける法的根拠がないため、韓国・ASEAN FTAについて輸出者が中間材料ルールを適用する場合は慎重を期す必要があります。

「自由貿易協定の実施に関する関税法特例法」と呼ばれる、韓国のFTA関連法第3条「その他法令に関して」によると、この法または関税法と何らかの自由貿易協定に矛盾がある場合、適用について自由貿易協定の定めが優先します。

従って、韓国・ASEAN協定は、適用について韓国のFTA関連法に優先することになり、つまり、FTAのルールとして規定がある場合は、関税その他諸税が課される可能性が高いと言えます。

ASEAN

ASEAN原産地モデルに中間材料に関する吸収またはロールアップルールはありません。現行FTAでは、原産割合の算出について中間材料を用いる場合は、製造者は、予め輸出国および輸入国の税関に問い合わせることが推奨されています。

結論 – 機会を最大化し、リスクを最小化するための最善の方法

FTAの条件クリアのための最も簡単な方法は、単一階層のBOM(フラット型BOM)を用いることです。フラット型BOMはどの協定でも認められ、問題になることはありません。ただし、フラット型BOMに基づく条件クリアはいつも可能というわけではなく、だからこそ中間材料の検討余地が生まれます。

条件クリアのために中間材料が必要な場合、必ずFTAの文言をまず確認する必要があります。中間材料が明記されている場合、製造者は協定のガイドラインに従い、自信をもって進めることができます。明記されていない場合、手続きの前に、アドバイザーや税関に相談する必要があります。明確な制限や除外事項があれば、当然のことながらそれに従わなければなりません。

要件には厳密に従う必要があります。例えば、最終材料について申請する場合、協定によって自己生産材料の明確な指定が義務付けられていることがあります。また、複数階層のロールアップが用いられていないことの証明が必要な場合もあります。

一部の協定には、中間材料の複数階層でのロールアップ可否に関する言及がありません。一般に、大半の協定では、域内原産割合ルールを使った複数階層ロールアップを禁じています。ただし、CTH/CTSHの大幅変更ルールによる複数階層ロールアップが認められるケースもあります。BOMを可能な限りフラットにすることで、原産資格監査が行われた場合の説明や正当性の主張が容易になります。

最後に、中間材料は、FTAプロセスを複雑化する要因になります。多くの製造者は、FTAの恩恵を受ける根拠となる、最終材料に関する監査裏付け記録を保管していますが、中間材料についても適切な条件確認や記録保管の要件があることを見落としがちです。中間材料の有効管理のためにテクノロジーを活用すると、FTA原産地の確認・調査作業をスピードアップできます。記録は最低5年間または協定に規定された期間、保管しなければなりません。

中間材料は、より多くの製品をFTAの恩恵に該当させるための頼もしい手段になります。法規制に慎重に従い、確かなプロセスとシステムによってそれを徹底する保守的姿勢が輸出者にとっての競争力となります。

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